人材紹介実務 > 内定取り消しがあったらどうするか
2011/08/20
あるベテランのエージェントの方から、以下のご質問をいただきました。
「ある外資系企業に内定、オファーレターが発行され離職中の候補者も快諾。あとは入社後の具体的な業務の打ち合わせも兼ねて企業に行ってもらったところ、ちょうど本社から日本支社を管轄する外国人幹部が来日していました。人事部が機転を利かせて挨拶目的で候補者を代表に引き合わせたところ、なんとその場で面接が始まってしまいました。そして運が悪いことに英語での面接だったため、意思の疎通がうまくいかなかったのか、翌日内定取り消しになってしまったのです。日本側の人事担当者はただただ平謝りするばかりだったのですが、本社の意向のため下った結論を覆すことができず、誰も何もできない状態になりました。その候補者は、すでにオファーレターの内容に合意していたため、他に進んでいた案件をすべて断ってしまってもいました。今回のケースのように、採用企業がオファーレターを発行して候補者が応諾したにもかかわらず、その後一方的に結果を覆してしまったことは私の経験の中でも無かったことです。今後、本件はどうフォローをしたらいいでしょうか。」
以下、私の回答です。
今回のトラブルですが、非常に運が悪いケースでありお気の毒です。外資の場合、やはり本社は要注意であり、仮に日本法人の社長がOKといっても、海外本社もしくはアジア本社がNOといえば 話がひっくり返ることがあります。
原則、入社前に企業と候補者が会うことは、できる限り避けるべきということを教訓とすべきなのでしょう。今回運が悪かったのは、本社面接がない候補者(つまりあまりシニア候補ではない)が入社前に本社それも権限の大きな人と会ってしまったことです。つまり、外国人幹部が選考には入っていなかったということです。
求人企業との関係が悪くなるため、今回のケースに関してはこれ以上求人企業とは話をこじらせないよう気をつけたほうがいいと思います。起きてしまったことはもう取り戻しはききません。また候補者の方にも、まずは新しい案件を紹介して差し上げるなど、出来るだけ早く次の一歩を踏み出してもらえるよう話をしていかなければなりません。
今後の教訓としては、
・外資求人にはやはり英語のできる方を紹介すること(英語が求められていなくても)
・入社前に候補者を採用企業と会わせることは控えること
などでしょうか。不運でしたが、ここでめげずに引き続きよい候補者を同ポジションに紹介することが大切です。こうしたトラブルのあとは、採用に至る可能性は高いものです。日本支社も協力的にしてくれるに違いありません。信頼関係を強めるチャンスになるかもしれません。
なお、断られた候補者へのケアも必要です。ただ求人企業を一方的に責めるようないい方はせず、運が悪かったこと、入社してから同様のことが起きるよりはましだったことなどを伝えて、何とかこのトラブルを早期に乗り越えてほしいことを話したほうがいいでしょう。コミュニケーションを間違えると、今回の出来事をきっかけにその候補者の方との関係が悪くなってしまうかもしません。
こうした出来事はすべての関係者を不幸にしますが、何とか早期に立ち直れるようがんばれば、雨降って地固まるということもありますので、是非前向きに頑張っていきましょう。
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